独立起業に向けたマーケティングの基礎「3C分析」で事業内容を整理しよう
マーケティングの最大の目的は売上を上げることです。
売上を上げるための戦略を立てるフレームワークのうち、3C分析という手法を紹介します。
3C分析とは
3C分析とは、自社が取るべき経営戦略を定めていくフレームワークです。
市場・顧客:Customer
競合:Competitor
自社:Company
この3つの頭文字をとって3C分析といいます。
実際に分析する時もこの順番で分析していきます。
具体的にどのような項目について分析するのかご紹介します。
市場・顧客:Customer
市場にどのような顧客がいるのか分析します。ここでいう顧客とは、今現在商品やサービスと利用してくれているお客さんだけでなく、今後のターゲットや見込み顧客も含みます。
・見込み顧客はどんな人か?(年齢・性別・住所・ライフスタイル)
・見込み顧客が求めているニーズは?(商品性・価格帯)
・現状の顧客数及び地域構成は?
・現状の市場規模と市場の将来性は?
競合:Competitor
次に競合企業のついて分析します。
まずどの企業が自社のライバルなのかを特定します。1社とは限らないので、商圏内に何社競競合企業があるのかも調べます。
特定できたら、その企業のついて次のような切り口で分析していきます。
・ビジョンや経営方針は?
・業績は?(売上高・収益性・市場シェア・顧客数・販促ルート)
・顧客属性は?(年代・地域・志向)
・経営資源は?(営業人員・生産能力)
・商品・サービスの強みは?弱みは?
・強い地域は?未進出の地域は?
・今後の動向は?
自社:Company
最後に自社です。自社の分析内容は競合と同じような項目を分析します。
・ビジョンや経営方針は?
・業績は?(売上高・収益性・市場シェア・顧客数・販促ルート)
・経営資源は?(営業人員・生産能力)
・商品・サービスの強みは?弱みは?
・強い地域は?未進出の地域は?
・今後の戦略は?
個別指導塾の場合・・・
では、個別指導塾の開業を目指す場合を例にとって、3C分析をしていきましょう。
市場・顧客
市場
・教育市場はは少子化で子供の数は減っているものの、子供一人当たりにかける教育支出は増えている
ターゲット顧客
・通学の個別指導塾であれば、商圏内の学校の児童・生徒
・オンラインであれば、全国の児童生徒に対応可能
顧客ニーズ
・受験対策(○○学校に合格、医学部受験など)
・授業についていけない生徒のフォロー(外国人、発達障害など)
競合
・商圏内の通学の個別指導塾
・家庭教師
・オンライン学習塾
・YouTube などで楽しくわかりやすく授業をしてくれるチャンネル
・学習塾以外の習い事
自社
ビジョン
・生徒一人一人と向き合って丁寧な学習支援をする。
・学校になじめない生徒が勉強に自信が持てるようサポートをしたい。
強み
・小中学生の指導が得意
・教員免許保有
・コミュニケーション力が高い
・英語が得意
弱み
・知名度がない
・資金力が弱い
・営業や広告の経験がない
上記の分析を活かして、今後の戦略を立てていきます。
市場や競合の分析から、通常の受験対策向け個別指導塾は競合が多く競争が激しいことが分かりました。
そこで、ニッチな市場で強みを最大限に生かす戦略をとります。
戦略
「学校になじめず学習の遅れが心配な生徒向けのオンライン個別指導塾」
ターゲット
・言葉の問題で授業についていけない外国人の生徒
・発達障害などで学校の授業のスピードについていけない生徒
・不登校で学校に通えない生徒
・オンラインで全国の生徒に対応可能
サービス内容
・オンライン個別指導を通じ、一人一人に合った指導を行う。
広告活動
・SNSやネット広告、ブログでターゲットを絞った情報発信を通じて知名度を高める。
3C分析のメリット・効果
マーケティングのためのフレームワークは多くありますが、3C分析には次のようなメリットがあります。
・シンプルで分かりやすい
・現状把握と同時に今後の方向性を定めることができる
・自社を取り巻く市場環境にマッチした経営戦略を導き出す
事業を始めるときは、やりたいこと、得意なことを活かす情熱が大切です。
それに加えて、市場や顧客、競合の状況を把握したうえで事業を組み立てることでより成功しやすい事業を組み立てることができます。
いかがでしたか。
3C分析はマーケティングの基本です。
ぜひご自身の会社の分析に活用してみて下さいね。]]>